ア・カペラです。
きょうから、京都で執り行われた 『時代祭』 のことをお話しようと思います。
ここ高宮ライディングパークからは5頭の仲間が参加しました。
ロードフリーダム号、ハイグローブ号、コウエイライト号、キクノサリーレ号とラブユー号です。
朝6時ごろ2台の馬運車(ばうんしゃ : 馬を乗せて運ぶトラックの呼び方)に乗せて出発します。
クネクネと曲がりくねる栗尾峠を越えて、
3頭を乗せた4t トラックと2頭を乗せた2t トラックは、
朝まだ静かな京都市内へ入ります。
まず目指すは平安神宮です。
高宮ライディングパークの2台が着いたころには、
もうすでにいっぱい馬運車が停まっていました。
馬運車から降りたウマたちは、そこで歩いて身体と気持ちをほぐします。
何よりタイヘンなことは、
いったん降ろすと、これからずうううっと、終わって馬運車に乗せて帰るまで、
誰かがこの5頭の曳き手(ひきて : ウマを連れて歩くための紐)を
必ず握っておかなくてはならない!というコトです。
現代の街中にウマを括り付けておく場所はありません。
ですからウマから離れるときは交代で持って、ぱぱっと用事を済ませなければならないのです。
あさ8時ごろから夕方5時すぎまで、ずううううううっと誰かがつきっきりです。
これって…スゴくタイヘンなことです!
歩かせるにしろ、止まらせるにしろ、ウマだけの単独行動は絶対に許されませんからね。
絶え間ないカメラのシャッター音、日傘、旗などのひらひらした動き、
自転車や自動車の往来、大勢の笑い声や話し声など普段にない動き、
そして御所のなかの砂利道の音。
そういう聞きなれない物音やにおいを、ウマ達は敏感に感じ取り、おびえたり興奮したりします。
スタッフたちはそんな彼らを安心させて、穏やかに歩かさなくてはなりません。
そして、鞍上の甲冑を着た武者に扮装した方の安全も確保するのも重要な仕事です。
馬運車から降りた5頭のウマたちを、
まず馬装(ばそう : ウマに装備をすることの呼び方)する場所へ連れて行きます。
これもまた、いつも歩く環境でない場所を歩きますから、
スタッフたちはウマが落ち着くように「ほーーーーーお」と声を掛けながら連れて行きます。
この掛け声は、ふだんウマ達と接するときから声をかけて、
『この声を聞いたら落ち着くんだよ』と教えています。
そうして連れて行った先には、これまた大勢のいろんなウマたちが集合していました!
ここへ、互いを怖がってケンカなど始めないように馬装を始めます。
馬装といっても、いつも背負い慣れている革の西洋鞍ではありません。
和鞍 (わぐら) といって、その時代々々の木製の鞍です。
今回ぼくたちが参加する行列の時代は 『室町時代』 の行列です。
まだ金がそんなに剥げていない、黒い塗のピッカピカの和鞍を背負います。
周りを見渡すと…何だかスゴく光栄でした!
そして、もうちょっと自慢すると、
ぼくたちの身体はどのウマ達よりキレいにしてもらっていました!
馬装は、毎年流鏑馬神事 (やぶさめしんじ) でお世話になっている、
弓馬術礼法小笠原教場の先生方にお世話になります。
少し前から高宮ライディングクラブまでわざわざ出向いて頂いて、
スタッフも一通りの手順を手ほどきを受けていますが、
やはりそこは先生方がきちっとなさるとウマ達もスタッフも安心です!
それで、こうなります!
ものすごく豪華!
このウマはハイグローブ号です。この高宮ライディングパークでも古株の乗用馬です。
室町時代の主役、『 足利将軍 』 を乗せる大役を拝命されています!
写真をとったときは、馬装が始まるまで時間がかかり、
そして日差しがポカポカ…を通り越して暑くなってきて、
終わったころにはうとうと…半分寝ています。
黒鹿毛に朱色の飾りが映えて、とてもかっこいいでしょ!
ちなみに、高宮ライディングパークのウマ達の肢にはケガ防止のプロテクターをつけました。
ちょっと時代が違うかもしれませんが、
ウマの横で歩いている、装束を身にまとって歩くスタッフの足元もスニーカーでした…。
そして正面…。
おでこの飾りも豪華!
鼻の緑色のはあとから外しました。
そして、口の脇の緑色の手綱(これが『曳き手』です)を持って、ウマ達を制御します。
ではでは続きはまたあした ♪
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